初心者におすすめの水中ストロボ

　水中カメラのストロボを買うとして、何を買ったら良いか迷います。初心者であれば、本当に分かりませんし、私もそうでした。多少なりの経験をもとに私のお薦めを紹介します。

必要と考える機能や特長

①マニュアル調整が可能で簡単であること

　余りマニュアル調整ができない機種は無いですが、光量の調整はやりやすいのが一番です。特にマクロでは重要です。

　この写真は、INON製のS-2000の操作パネルですが、TTL時とM時で増光・減光が逆方向になります。使いづらいです。私の場合、このストロボはマクロでしか使わなく、ほぼMモードなので慣れてしまいます。使い分けるには面倒ですね。

②ワイドに照射できること

　特にワイド時に言えることですが、照射角度が広い方が、離れた位置から全体をまんべんなく、照らすことができます。離れたところから照射しないと、光が部分的に偏り、それどころかレンズが飛び出た魚眼レンズなどでは光が写り込みます。

　この写真は、失敗例ですが左右の上の方にストロボの光が写り込んでいます。被写体に、光が当たっていないですし、ひどいものですね。魚眼なので十分に被写体に近づいてワイドマクロ的な効果を狙った写真ですが、その分ストロボを内向きに当てざる得なくなり、この時に真横から向けすぎたために失敗した感じですね。もっとカメラよりずっと後ろで遠くから、この場合もっと上から、ワイドに照射すると綺麗に当たります。

③小さいこと

　これは意見が分かれるところですが、私の場合どうしても飛行機での移動が入るので、小さいことは正義です。小さいデメリットは操作がしづらくなることや、水中で小さい文字を見るのは辛いなどありますが、重くて大きいのはやはり辛いです。

お薦めのストロボ

　初心者としては、D-200が一番良いかなと思います。大光量が重要に思えてしまうかも知れませんが、結構、水中では減光することが多いです。水中は光が遠くまで届かないので、あまり強い光を当てると手前と奥で色調が変わって写真として不自然になります。光が届きにくいからこそ大光量を使いたいのですが、距離ともにストロボの色が変わります。全てが一定の距離であれば問題ないのですが、手前から奥までとなると、強すぎる光は避けたくなります。また銀色の魚などすぐに白飛びするので、弱く当てたくなります。ならばD-200で十分です。
　S-2000は小ささが良いのですが、ターゲットライトが無いのが辛いです。ターゲットライトは、ストロボを発光するとき以外に被写体に向けてライトを当てられる便利な機能です。ピントも合わせやすくなりますし、ストロボがどこを中心に向いているか分かりやすくなります。D-200はこれがあるのでバランスが本当に良いです。

私の水中ストロボの選択

　私はS-2000とUFL-3を使っています。
　S-2000は、過去にYS-D1、D-2000、Z-240などを使ってきましたが、マクロ専用として小ささでS-2000に落ち着いています。多少ターゲットライトが欲しくなる時もありますが、INON製のライトがあればフォローできます。

　UFL-3はRCシステムを試したくて購入しました。ワイドでは、背景との光量のバランス含めて良い感じで調光が効くので便利すぎて手放せなくなっております。ワイドでもマニュアル撮影は重要なのですが、便利すぎてあまり使わなくなりました。ワイドでは長いアームの先にストロボを付ける事が多いですが、この時左右の設定を確認するのって、意外としんどいですし、大きな動作をすると被写体を驚かす事になります。RCシステムだと、カメラから直接左右のストロボの設定をコントロールできるので、操作になれると、じっと構えながら静かに調光をいじれます。これ超便利です。Olympus独特の操作性なのでOlympusに囲いこまれた感じになりますが、悪く無いです。※ちなみにあまりUFL-3を使う人って見ないですね。メーカーの宣伝が下手だと思います。プロはマニュアルが重要なのは分かりますが、その知識に偏りすぎて技術の進歩を否定しても仕方ないと思います。RCシステムは好きですね。初心者にもワイドならお薦めです。

　今後は操作性も良いですし、YS-D2に移るかも知れません。毎年検討しては、UFL-3のままというのが続いています。