OLYMPUSカメラ事業売却(孤高の価値が失われる?)

カメラ事業売却って...

 何度も、同じ様な噂が出ては消えていきましたが、ついにカメラ事業の売却が決まってしまいました。個人的にもOlympusのシステムも維持しており、残念でなりません。とても、特長的なカメラを作っていて、他にはない価値があるので大好きでした。果たして売却後にマイクロフォーサーズ全体がどの様な形に変わるのか、あるいは無くなるのか心配でなりません。そもそも現在のミラーレスのコンセプトを最初に実現したのは、マイクロフォーサーズだと思っています。マイクロフォーサーズの規格が発表されたときは、本当にこれからのカメラが楽しみで仕方有りませんでした。その特長をしっかり熟成させ続け、CanonやNikonには真似のできない映像領域を持っていたブランドだと思っています。Sonyのミラーレスは、フルサイズにして成功を収めました。センサーメーカーとして、フルサイズで差別化を図ったのは素晴らしいですし良いカメラになっていますが、ミラーレスの根本はマイクロフォーサーズに源流がありますね。
※忙しいって良くないね、ちょっと遅れてこのニュースを知って余計にショック。

Olympusの失って欲しくない価値

最強の手ブレ補正

 各社手ブレ補正は搭載されておりますが、比較などできませんが、Olympusの手ブレ補正は本当に良く効きます。ちょっと、頭1つ抜けている感じで次元が違います。
 センサーが小さいからできる領域があって、マイクロフォーサーズの特長を良く捉えていると思います。特に、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROの様なISレンズを付けたときの手ブレ補正効果はもう信じられないレベルです。私も、以下の2つのレンズは、手放せないレンズになっています。フルサイズでこのレベルに追いつくにはしばらく時間がかかるでしょう。Olympusでしか写せない写真があるのです。

望遠レンズの小ささ

 望遠レンズは、大きくて重いものです。マイクロフォーサーズは、センサーが小さい分レンズも小さくできます。これは当たり前の話なのですが、全体のバランスが本当に素晴らしい。M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROが最高で、フルサイズ換算600mmの焦点距離にもかかわらず1,270gでとても軽い。しかもフルサイズ換算で0.48倍のマクロ撮影も可能。テレコンx2を付けると1200mm相当の焦点距離を手持ちで気楽に撮影できます。フルサイズで技術的に不可能かと言うとそんな事は無いでしょう。でも大きくて重い600mmのレンズを手持ちでってなかなか無理です。ましてや山に入るなど厳しい条件になればなるほど現実的でなくなります。Olympusでしか写せない写真があるのです。

マクロ領域の撮影のしやすさ

 マクロ領域も、M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroなどは、フルサイズ換算で2.5倍のマクロ撮影が可能です。センサーが小さいと被写界深度をある程度稼ぎながら、マクロ撮影ができるのでメリットがあります。絞り込まなく、レンズの明るさを利用して被写界深度が稼げるのはマクロ撮影にとってとても楽です。更にはセンサーが小さいからこそ、2.5倍なんてレベルの写真がちっちゃなレンズで手軽に実現できます。Olympusでしか写せない写真があるのです。

水中カメラ

 Olympus Tough TG-6や各種カメラに対する防水プロテクターの対応など、カメラメーカーでは唯一と言っても良いくらい、真面目に水中写真に拘ってくれたメーカーです。デジタル時代の水中カメラとして一番システムとして充実しました。システムの小ささは水中でも1つのメリットになりますし、TGシリーズは本当に水中写真を手軽に身近にしてくれております。他社の防水カメラもありますが、ダイバーならTGシリーズが如何に優れているか分かるはずです。Olympusでしか写せない写真があるのです。

これらのOlympusの価値はどうなる?

 心配で仕方ないですね。Olympusのブランドは使えないでしょうし、どんなブランドでどんな形で残るのでしょう。あるいは消えてしまうのでしょうか?時代は動画が主流になっているのは分かります。私は動画はほとんどやりませんが、静止画の表現の世界も守るべきものはあります。Olympusの価値は失ってほしくないです。
 IS300mmなど他のブランドで実現できないものは、本当に困ってしまいます。まだ、日本の会社に売却されるだけマシと思うしかないかもしれません。

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