水中写真における現像処理

私は、水中写真を撮る上で、現像処理ツールの利用は必須だと考えております。

水中では色かぶりは避けられない

緑かぶりした写真

シュノーケリング等で水中の写真を撮ると、どうしても色が青や緑っぽくなり不自然になります。実際は、人間の感覚(思い込み)と合わないだけで、本当に青い光の成分やせいぜい緑色の光の成分が多くなっており、不自然でも何でも無いです。
これを補うには、ストロボを活用する方法がありますが、ストロボの光も被写体と距離があれば、すぐに赤い色の成分は吸収されて、青や緑色に色かぶりします。
それでも違和感のない画像を表現したくなるものです。これを自動に実施しているのが、水中モードですが、万能ではないのでやはり色かぶりは避けられません。

現像処理で補正する

色補正した写真

現像処理すること自体が、上級者向けかもしれません。パソコン等の環境も必要ですし、ツールも必要です。
私は、写真の現像処理にSILKYPIXを使っています。昔から使っているので、SILKYPIXにしております。いろいろ語られるところですが、自分にあったものを使えば良いと思います。SILKYPIX(たしかProのみ?)は、マリンコントローラーという機能があり、これを使うと上記の様な色補正が簡単にできます。マリンコントローラーの色深度や濁り除去などの調整は使いやすくておすすめです。上の写真は、緑かぶりがとれて、一気に水の濁りがなくなってスキッとした感じになりました。
この様な専用の機能がなくても、トーンカーブ(RGBをそれぞれ別々にコントロールする)やホワイトバランスの色偏差などで、自然な色に追い込めます。細かくは現像ツールのマニュアルを参照して下さい。

編集例

編集前(緑かぶり)

例えこれが、自然の色だとしても、綺麗じゃないですよね。シュノーケリングの時に見た、あ!デバスズメダイの色綺麗!と思ってシャッター押した時の感覚とはズレます。

編集後(人の感覚に近い)

デバスズメダイの青が綺麗に表現できました。
編集しているとすぐに効果を強めにしがちです。そうなると逆に不自然になるので、一度調整したあと、効果を弱めに戻すぐらいがちょうど良いと思います。

現像処理ってずるくない?

後から現像処理するのは、下手くそがやること見たいな感覚や、何かずるいことしている様な感覚があるかもしれません。私は全くそう思っていません。どちらかというと、メーカー押しつけの色なんて嫌で自分で調整して色を決めたいです。
そもそもデジカメって限られた色しか扱えなく、実際は無限の色があって、自然そのままの色なんて最初から表現出来ません。
そこでメーカーそれぞれの考え方で、より綺麗な(より売れる)色表現を行います。それをそのまま使うことが、カメラを使いこなしていることと言うなら、どうぞ頑張って下さいとなりますが、RAWデータでセンサーの生情報を取っておいて、自分で現像した方が私は納得できます。
フィルム時代だって、フィルムに情報を残すのが撮影で、紙の写真にする現像では、様々調整が可能でした。これと同じで、RAWにとって現像処理が一番自分の作品を追求できて面白いです。

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