RAW現像用PC(ステライメージ高速化)

RAW現像用PCを構築し直しました。

現状の課題

 私のメインのディスクトップPCですが、主にRAW現像に使っております。最近、RAWデータもどんどん大きくなり、Z7のRAWデータは60MB/枚前後になり処理が重くなっております。そもそもOSもセキュリティ対策や機能強化などでどんどん重くなっております。現像するソフトも機能強化がされ処理もより高度な処理がされるようになりどんどん重くなっております。気づいたら、なんかとんでもなく処理が遅くなりストレスがいっぱいでした。
 RAW現像はまだ良いです、ステライメージでコンポジット処理をするとなると、一気に数十枚のRAWデータを処理したいときがあります。ところが10枚以上指定すると落ちてします。例えば60枚コンポジット使用とすると、10枚ずつ6回コンポジットした結果6ファイルをまたコンポジットするなどの面倒な作業をする必要がありました。しかも10枚のコンポジットに必要な時間は、11分以上。準備だの設定だの考えると15分くらいかかります。待ってられないので、席を外してしばらくしてPCを見に来るなどしていると、10枚をコンポジットするのにアッという間に30分とかかかります。それを7回繰り返すと、もう半日過ぎます。辛すぎます。ステライメージはメモリを沢山使って動くようで不足すると不安定になるそうです。

今までのPC環境

 今までのPCは第1世代のCore i7-870で2008年製でした。そんな古いCPUだったの?と驚きました。13年か14年間、同じCPUを使い続けておりました。その間グラボを付けたりメモリを12GBに増設したり、電源を強化したり、ディスクをSSD化したり少しずつ強化して今まで使ってきました。最初は速いPCのつもりでしたが、いつの間にかに遅いPCになっていました。まあ、WordやExcelを使う分には全く問題が無いのですが、RAWデータ処理が重すぎます。
 RAWデータもHDDに保管されており、これも重たい原因。OSの実行環境はSSD化しているのですが、このドライブにRAWデータを格納する領域まではないです。

RAW現像用PCの検討

 RAW現像用のPCというより、意識しているのはステライメージの処理なのですが、いろいろステライメージの情報を見ているとL3キャッシュが多い方が良いとのこと。最近はYoutube等で様々なPCのベンチマークの結果が確認できるのでそれらを参考に検討しました。まあ、私はゲームを全くせず、ゲーム中心のベンチマークが多くてほとんど参考になりませんでしたが、クリエーター向けPCの解説やLightroomのベンチマークなどを参考にしました。

CPUの選択

 やはりCPUの選択が一番悩みます。出たばかりのIntel12世代のCPUがとても評判が良いことが分かりました。ただ、L3キャッシュの量もステライメージには聞くとの事で、AMDのRyzen7 5800Xも気になりました。Intel12世代はCPUが安いですがマザーボードが高く、AMDは逆にCPUは高く感じますが、マザーボードは安い。値段的にはどっちもどっちかなと思い、様々な情報と今後長く使えることを期待して、Intel Core i7-12700Kにしました。あとCore i7は発熱が多そうなので大型のCPUファンを取り付けました。

その他(マザーボードやメモリ等)

 マザーボードは、ASUS製を使い続けているので、ASUS PRIME Z690-P D4にしました。メモリはDDR4-3200の64GMです。64GBも積めばメモリ不足はないでしょう。
 知らなかったのですが、SSDってM.2と言うオンボードに差し込むのが普通になっておりました。いつも何かに進化するのですね。1TBのM.2 SSDを2枚買って、一つはOSの実行環境。もう一つは、RAWデータ等を保存する環境にして、HDD無しで実行できるようにしました。
 ケースや電源、BDドライブ、HDD、グラボは交換せず流用しております。

構築後の実行結果

 一般的なベンチマークを動かしても、意味が無いのでPCを崩す前にステライメージでRAW10枚のコンポジット処理を計測しておきました。結果、11分14秒⇒4分7秒。もっと速くなるのかな?と思っていました。CPUはまだまだ遊んでます。私のPCの組み方が悪いかな?と思い、CPUの性能を評価する試しにCinebenchを使い評価してみると、まあ噂通りの高性能でネットで出ている数値以上に動いていました。I/Oネックもあるでしょう。でもステライメージの処理の動きを見ていると以下の様な感じでした。
 ①RAW現像処理 : 一つ一つ処理している
 ②画像の評価 : 複数のCPUで並行して動いている
 ③位置合わせ : 複数のCPUで並行して動いている
 ④合成処理 : 一つ一つ処理している
 結局、マルチコアの良さを活かせるのって②③の部分でアッという間に終わります。一番時間のかかる④はCPUのシングルコアの性能に左右される様です。その意味ではシングルコアの処理能力が高いIntel12世代は正解だったかも知れません。Ryzen 7-5800XはCore i7-12700Kよりも5MBほどL3キャッシュが多いですが、これが決定的にI/Oネックになるとも思えないです。やっぱりソフト処理かな。結果的にはCore i5でも良かった気がしますが、今後もっと上手にCPUを使うようにソフトが変更される可能性を期待したいです。
 処理速度よりもステライメージで一遍に60枚のRAWデータ(それ以上は試してない)を一気に処理できるので、ものすごい効率アップです。普段PhoshopやSILKYPIXなどでRAW現像処理をしておりますが、各種パラメータが一瞬で画像に反映されるのが気持ち良い。ストレスがなくなりました。早く組み直せば良かった。

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